Valerian Swingは2002年に結成されたイタリアのスリーピース・マスロックバンド。2011年にリリースした「A Sailor Lost Around The Earth」はThis Will Destroy You、EKSI EKSO、初期のCave Inなど、気鋭のバンドが揃ってリリースを重ねるアメリカの有力インディペンデントレーベルのMagic Bullet Recordsからもリリースされるなど、今後の期待を海を超えて一身に背負いつつイタリアでのヘヴィ・ミュージックシーンにおいて注目されるバンドになったが、それに続く2014年にリリースした「Aurora」はイタリアのレーベルTo Lose La Track（こちらには2016年来日ツアーを行ったDAGS!が所属している）により世界的なレベルにおいて最も注目されるバンドの１つとして地位を確立した。 2015年にはポストロック、マスロックバンドが集結する世界最大のフェス、ArcTanGentにも出演するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いの活躍を続けている。 2017年にリリースした記念すべき作品「Nights」は、メンバーチェンジを経ながらも今までのヘヴィさに偏重した作品ではなく、実験的でポップ、大胆なエレクトロサウンドやプログラミングへのアプローチも盛り込み、過去最もキャッチーな作品となっており、出世作となった前作「Aurora」と同じくTo Lose La Trackからリリースされたほか、UKのポストロック最右翼のレーベルSmall Pondからもリリースされるなど、１つ上の次元に飛び出した作品に仕上がっている。 2018年、彼らにとって初となる来日に先駆け、Friend of MineとTo Lose La Track共同で、最新作「Nights」収録曲を含む過去作やリミックスを盛り込み、彼らの一面を知ることができる企画盤のリリースも決定している。 SXSWを始め、世界中、様々な場所でプレイしてきた彼らは、Russian Circles、Boris、TTNGやDeafheavenに至るまで、多くのジャンルのバンドともツアーを重ねており、熱量そのままに来日を控えた彼らは、今年最も注目すべきライブバンドだ。