2019年4月5月に行われるloqto招聘のVasudevaジャパンツアーを記念して、VasudevaのCorey Mastrangeloにインタビューを行いました!
音楽制作の過程、楽曲に対する思いなど彼らの今を知ることができます。

Interview and Translation by Yoichi (Loqto)
Support by Ben and Yuki (Merry Christmas)

やあVasudevaのみんな!今回君たちのツアーを企画することができてとても嬉しいよ!日本のリスナーも君たちの演奏を観られるの楽しみにしているはず!まずは結成の経緯やメンバーを紹介してもらえるかな?

Corey 今回はじめて日本で演奏することになるけど、とても光栄だし最高だよ。ようやく夢が叶うよ。 Vasudeva は僕たちが高校生だった2008年に結成したんだ。 その頃はみんな、Minus the Bear、Tera Melos、Maps&Atlasesのような、当時からすると新しい音楽を一緒に聴いていたね。高揚感のある音楽を演奏したいと思っていたよ。それから、私たちに多大な影響を与えたToeやLITE、そして他の日本のバンドに出会ったよ。 僕たちはバンドを始めてから、僕たち自身も楽しめて、聴いてくれているみんなも楽しめるような音楽をやりたいとただ思っているよ。僕たちの音楽は、マスロック、昔のポップ、エレクトロニカなど、とにかくユニークで冒険的なもの全てから影響を受けているよ。

Vasudevaというバンド名の由来は?どんな経緯で名前がつけられたの?

Corey バンドを始めた時にみんなで読んでいた本から、Vasudevaという名前を付けたんだ。Herman Hesseの『Siddhartha』という本で、Vasudevaは本質的に主人公を悟りへと導いている人として出ているんだ。 Vasudevaは本の中ではほとんど話さないけど、彼が話すときはいつも深く感動的で。僕たちVasudevaは完全なインストバンドだし、時には静かに聴いていることが大きな声で話すことより大事で意味のあることだから、この名前であることに意味があると思ったんだ。あとから知ったんだけど、Vasudevaって仏教のクリシュナの父のことをいうらしいよ。

君たちの音楽はメロディアスでテクニカルなタッピング、空間を演出するようなギターサウンドなど、とてもオリジナリティ溢れるサウンドだと思う。 このスタイルになったきっかけや経緯は?

Corey 自分たちの音がどんな音なのかはっきり説明できたことがないんだけど、とにかくその時に一番自分たちに響く音楽から影響を受けているよ。メンバーみんなそれぞれ違っていて、みんなそれぞれ楽器へのアプローチの方法が違うけど、とにかく自分たちが楽しめる音楽を作ろうとしているよ。このバンドにいるとそれぞれ好きなスタイルで音楽を書くことができるから、このバンドをやっていてとても楽しいよ。 バンドをはじめたときは技術的に難しいことをしたいと思っていたんだけど、時が経つにつれて、曲が簡単であればあるほど演奏するのが楽しいってことに気づいて、ていうのも精神的なストレスが少なくて、もっと自由な流れで弾けるからね。バンドを続けているうちに、技術的なことをどんどん学んできたし、スタジオに入るのも好きになってきたし、エフェクトとか、いろんなレコーディングの技術とかを使って自分たちの音源を完璧にユニークなものにできるようになってきていると思う。

Vasudevaサウンドを表現する上で大切にしていることは何かな?とても多くのエフェクターを使いこなしているようだけれど、特にサウンドの柱になっているものは?

Corey 独自の空間とテクスチャーを作り出すこと、曲の中にある抑揚を作るのにエフェクターがとても重要だと思っているよ。そして完全な生音に満足することも同じくらい重要だと思っているよ。僕たちは曲を書くときはいつも、アコースティックギターやピアノで書くことから始まるんだ。そうすることでその曲自身が自分たちも満足できるような、それだけで良い音として成立するからね。エフェクターやレコーディングの技術とかは、僕たちが考えているものに別の側面を与えてくれるんだけど、極端にレイヤーが重なって別のテクスチャーで加工されたバージョンと同じくらい完全に生の状態の曲を楽しんでいるよ。そういう経緯があったから、僕たちの実験的なEP「3 Acoustics」を出したんだ。 このようなことを試すのはすごい面白いね。曲をいろんな形で見れるのは本当に楽しいことで、自分たちの音楽の昔のアイデアに新しい風を吹き込むような感じがしているよ。

Vasudevaの楽曲を制作する過程で、各メンバーがどのように携わっているの?

Corey 僕たちは皆、それぞれの曲を作るのに同じくらい関わっているよ。曲はギター、ピアノ、ベース、ドラムのアイデア、シンセやドラムマシンのコンピューター、はたまたリフで始まったりするよ。僕たちはお互いのアイデアを結びつけて、ゼロからそれに取り組んで作曲していくんだ。曲を書き始めたときに最終的にどのようになるのか分からないから、いろいろな段階を経ていくのがいつも楽しいよ。 曲によっては、他の曲よりも完成するのに時間がかかることがあるけど、こういったコラボレーションが大好きなんだ。

長きにわたって多くの活動をしてきたと思う。最近ではCovetやChonとも一緒にツアーを周っていたよね。これまで演奏してきた国や、印象的な事柄、エピソードなど教えてもらえるかな。

Corey そうだね、僕たちの住んでいるアメリカと海外で、たくさんの素晴らしいバンドとツアーできたのはとてもラッキーだったよ。僕たちはこれまでに約4回の全米ツアーを行ったことがあって、そのほかにもカナダ、イギリス、ヨーロッパの各地でプレーしたよ。 このような機会をもらえたことにとても感謝しているし、ツアー中に素晴らしい友達や感動的なミュージシャンにも出会ったよ。僕たちはこのバンドを始めてから夢のようなチャンスに恵まれてきたね。若いころから影響を受けているバンドともツアーをすることができたよ。こういった経験をして僕らも成長し、新しい人や友達と出会うことは、僕たちにとって大きな意味があると思っているよ。僕たちにとってのマイルストンになったのは、Arctangent Festivalでプレイしたこと、そしてヨーロッパツアーと、アメリカの中でこういう機会がなかったら見ることができなかっただろうなという場所でプレイできたことだと思っているよ。日本はアジアの中で初めて訪れる国で、とても楽しみにしているよ。今後、もっとアジアの国々に行ってツアーできたらいいなと思っているよ。

loqtoがこれまで来日をサポートしてきたバンド、GulferやTotorro、Valerian Swingとも親交があると聞いているよ!日本での話とか聞いたりしている?

Corey そうだね。彼らはみんな最高な友達だよ。GulferとTotorroとはツアーをして、Valerian Swingとは一緒にイタリアでプレーしたね。知り合う前に音楽を聴いてきた人たちと、こうやって出会えたことはとても最高なことだと思っているよ。
彼らと友達になることは僕たちにとっても大事なことだったよ。僕たちは日本と日本のリスナーに関する素晴らしいことばかり聞いているよ。

日本の率直な印象はどんな感じ?楽しみにしていることや、やってみたいこと、行きたいところなどがあれば教えてもらえるかな。

Corey 日本については素晴らしいことばかり聞いているよ。日本の文化にとても興味があるし、それを自分の目で見て経験するのが待ち遠しい。自由時間の間にできることなら何でもしたいね。私たちはビデオゲームをしたり、おいしい料理を食べたり、文化について学んだり、言語をちょっと習ったり、日本の歴史について学んだり、友達を作ったりしたいと思っているよ。時間がある中でできることは何でもしたいよ。足が痛くなるほど歩き回りたいね。

今現在、新作の制作中だと聞いているよ!次回のアルバムの構想や今後の展望はどんな感じかな?

Corey 僕たちは今新作のレコーディングをしていて、GatesのKevin Dyeに手伝ってもらいながら前作と同じように自分たちで録音しているよ。いろいろやりたいことがあるんだけど、それはまた後々のお楽しみね。新作は9-10曲になりそうで、全部良いできになる気がしているよ。今までから一歩進化するイメージのアルバムになると思うよ。今回のアルバムに新しく影響を受けているものがあって、それは君たちも聴いたら絶対わかるはずさ。

最後に君たちの公演を楽しみにしている日本のリスナーにメッセージをもらえるかな。

Corey 皆さんこんにちは!バンドをはじめてから10年近く経って、ようやく日本に行けることを光栄に思うよ。日本には素晴らしい歴史があって、そこには世界中のどことも違った音楽シーンがあるよね。みんなのおかげで日本で演奏することができると思っていて、すごく感謝しているよ。僕たちはこの素晴らしい機会を余すことなく、最大限に活かしたいと思っているよ。loqtoとFriend of Mine Recordsに感謝します。それは私たちが絶対に忘れることのないすごい経験になると思うよ。