同時代性を感じるバンドとしてはA Northern Chorus、A Red Season Shade、Oceanoprapher、Unwed Sailorなどの名が浮かぶが、Midsummerの内包する実力と可能性はGloria Record、The Appleseed Cast、Elliottなどの先駆者にも匹敵し、また今回の国内盤特典の「Driftwood」(WEB予約限定で50枚のみ売られた幻のフィルムサントラアルバム)で顕著に表現している彼等のもう一つの側面の、ピアノ主体のたおやかな奏でで見せる流麗さはEpic45やEluviumなどともシンクロしている。それら要素を併せ顧みるとRadiohead,Sigur Rosなどのファン層にまでアプローチ出来る素晴らしいバンドだと思える。
アルバム「Inside The Trees」には、そんな彼等の森の中のような心地良さと共に、儚くも切り倒された木の持つ悲しさがある。でもその切り株には10年間の年輪が太陽の方へ楕円を描き、進むべき方角を示している確固たる指針の文様があるのだ。 そして続く「Driftwood」で、切り倒された木はやがて河を流れ、大洋を彷徨い、砂浜に終着し、枯れた風合いで年月の重みを讃える「流木」となって慈しみを残す。 何度もこの作品を聴いて、まだまだ隠されている素晴らしい暗喩を一つでも多く見つけて欲しい。